サーバーを乗り換える理由としては人それぞれだと思いますが、一番は高速かつ安定した環境を求めてサーバーの移転を検討するんじゃないでしょうか。
ロリポップのサーバーで若干速度的に不満を感じていた私は、ここ最近色々な人が進めており、あの有名なエックスサーバーから乗り換える人も多い「mixhost」というサーバーに辿り着きました。
このmixhostはSSL化されたサイトをそのまま移行できるのも魅力的です。SSLの持ち込みが可能な数少ないレンタルサーバーのひとつです。
あの有名なエックスサーバーでさえ、現時点でSSLの持ち込みに対応していません。
一度httpに戻す作業をしなくてよいので、途切れなくスムーズに移行できるというメリットがあります。
しかし、SSL化されたサイトをロリポップからmixhostへ移行する手順をネットで検索してもなかなか見つかりません。
非常に苦戦しながらも移行が完了しましたので、その手順を書き記します。
特に、「SSLなう!」でSSL無料証明書を取得する際の所有確認のところがつまづきましたので、そこを中心に書いていきます。
なお、ドメイン管理会社はムームードメインです。
大まかな手順5ステップ
ロリポップからmixhostへのサーバー移行は以下の順に従って進めていきます。
ステップ❷と❸を中心に説明していきます。
❶mixhostの契約(無料お試し10日間あり)
❷無料SSLサーバー証明書の取得(「SSLなう!」で簡単取得)
❸無料SSLサーバー証明書の移行(mixhost側で設定)
❹データのエクスポート(ロリポップ側)
❺データのインポート(mixhost側)
❶mixhostの契約
mixhost(ミックスホスト)から入り、下記の手順に従って進めて行きます。特に難しいことはありません。無料で10日間のお試し期間があるのは嬉しいですね。
まず、プランを選択します。
mixhostの優れている点として、プラン変更がマイページで簡単にできて、入金後即時に変更が反映されます。
もう少し容量が欲しいと思った時には上位プランにアップグレード、自分には過大なプランだと思ったら下位プランにダウングレードをすればすぐに変更できます。
例えば、エックスサーバーは上位プランへの変更は月単位、下位プランへの変更は利用期限月しかできません。
今回私は、スタンダードプランを選択しました。「ディスク容量SSD150GB」は私には十分すぎますが、SSD搭載なのに880円(税抜)と非常にお得だと思います。
「無料のサブドメインを使用」のところは、空欄に好きな文字列を入れるとサブドメインを作成することができます。
これで完了です。とても簡単ですね!
メールで確認してみましょう。
❷無料SSLサーバー証明書の取得
無料SSLサーバー証明書の取得がこの記事の肝となります。
SSLの持ち込みが可能か
mixhostはSSLの持ち込みが可能という話は先ほどもしましたが、SSL化されたサイト(httpsではじまるサイト)のままサーバーを移行するには、サーバーを移行する前に、新しいサーバー(mixhost)に旧サーバー(ロリポップ)で取得したSSLサーバー証明書を登録しておく必要があります。
参考までにエックスサーバーのようにSSLの持ち込みに対応していない場合、httpsからhttpに戻して、再度エックスサーバーでSSL化をするという流れになります。
これだとhttpに戻したときに一時的(最大5日ほど)にアクセスエラーとなります。
無料SSLサーバー証明書の取得方法
それでは、この無料SSLサーバー証明書をどうやって取得するのかを説明していきます。
無料SSLサーバー証明書は、Let’s Encrypt という認証局を使って取得していきます。
Let’s Encryptに登録
まずはメールアドレスを登録します。一度登録すればその後の手続きで失敗したとしても、再度登録し直す必要はありません。
「Let’s Encryptへの登録に成功しました!」というメッセージが出ればOKです。
チャレンジトークンの取得
ドメインを入力します。ここではサブドメインもSSL化しているので、●●●.infoとwww.●●●.infoの2つを登録します。
「チャレンジトークンの取得に成功しました!」というメッセージが出ればOKです。
ドメイン名の所有確認
この所有確認が非常に手間取りました。
というのも、やり方を説明しているサイトはいくつかありますが、http-01でのドメイン名所有確認方法では全くうまくいきませんでした。
http-01での方法を念のため記載しておきます。
この方法はweb上に指定されたファイルを置くことによって、所有権を確認するものです。
FileZillaなどのファイル転送ソフトを使って、自分のサイトのディレクトリの直下に、以下のディレクトリを作成し、その中に上で指定された長い文字列のファイルを入れます。そのファイルの内容は、上図の右側にある文字列をコピペすればOKです。
.well-known/acme-challenge/
「確認」ボタンをクリックし、所有権が確認されればOKです。
しかし、以下のように403エラーが出た場合は、この方法を諦めて、次で説明するdns-01での方法を試してみてください。
なお、403エラーに対してロリポップ側のWAF(ファイアーウォール設定)を無効にしてみたり、リダイレクト設定を変えてみたりしましたが、結局解決できませんでした。
dns-01でのドメイン名所有確認の方法を解説します。
ロリポップでのやり方を説明しているサイトは見つかりませんでした。
そこで、色々試しながらなんとかできましたので、同じように困っている方の参考になれば幸いです。
①ムームーDNSへの移行
独自ドメインのDNS(ドメインネームサーバー)をロリポップDNSにしている方は、まずムームーDNSに移行する必要があります。
もともとムームーDNSの場合はこの手順は不要です。
・これはロリポップに詳しいマニュアルがありますので、そちらを参照してください。
・マニュアルの『ムームーDNSへの移行』の項目の①~⑥までやってください。
・ロリポップ側の設定と、ムームードメイン側の設定を交互に行うことになりますので、少しめんどくさいですが、頑張ってやりましょう。
②ムームーDNSのセットアップ
ムームドメイン側のコントロールパネルで、カスタム設定を行います。
【手順5】
・サブドメインには以下を入力します。
_acme-challenge
_acme-challenge.www
・種別は「TXT」を選択してください。
・内容は、TXTレコードの文字列をコピペしてください。
・最後に、「セットアップ情報変更」をクリックしてください。
セットアップ情報を確認します。
これでカスタム設定は完了です。
③SSLなう!に戻って確認ボタン
SSL証明書の取得
①「生成」ボタンをクリックすると、下の図でモザイクがかかっているところに、コードが表示されます。
②その後、「証明書発行申請」をクリックしてください。
↓
このSSLサーバー証明書は、移行先のレンタルサーバーmixhostに登録する必要がありますので、画面は閉じないでください。
❸無料SSLサーバー証明書の移行
手順としては、移行先のサーバーにドメインを登録したあと、無料SSLサーバー証明書を登録する流れとなります。
mixhostにドメイン登録
mixhostにログインし、「サービス」の項目をクリックしてください。
次に、「このあたりをクリック」と書いてあるところをクリックしてください。
cPanelにログインします。
ドメインの項目で、「アドオンドメイン」をクリックします。
「新しいドメイン名」を入力すると、サブドメイン、ドキュメントルートは自動的に決まります。
「ドメインの追加」をクリックすると、ドメインの登録が完了となります。
「戻る」ボタンをクリックします。
無料SSLサーバー証明書の登録
cPanelのセキュリティの項目で「SSL/TLS」をクリックします。
一番下の「SSLサイトを管理します。」をクリックしてください。
先ほど追加したドメインを選択してください。
SSLなう!を使ってLet’s Encryptで取得した無料SSLサーバー証明書、秘密鍵、中間証明書をコピペしていきます。
※「サーバ証明書+中間証明書」は使用しません。
最後に「証明書のインストール」をクリックして、次の画面が出れば、無料SSLサーバー証明書の登録は完了となります。
❹❺データのエクスポート・インポート
はじめて移行する人や、とにかく簡単に済ませたいという方は、「All-in-One WP Migration」 というプラグインを使うことをおすすめします。
「All-in-One WP Migration」を使ったエクスポート・インポート方法については、mixhostのヘルプに詳しいマニュアルが載っていますので、そちらをご覧いただくとよいかと思います。
マニュアルのうち、「mixhostでの移転事前準備」の「独自ドメインの設定」はすでに完了していますので、飛ばしてOKです。
移転作業が完了した後は、ドメインサーバーの変更をお忘れなく!
サイトの表示スピードが劇的に向上!
ロリポップを使っていたときに、PageSpeed Insightsでサイトの表示スピードを計測したところ、ひどい数字がでました。
できる限りの対策しても、最大70台までしか改善しませんでした。
ロリポップからmixhostに変更したところ、ほぼ満点の数字が出ました。
まとめ
ロリポップ(ムームードメイン連携)からmixhostにサーバ移行する手続きの中でも、私が苦労した点を中心に説明してきました。
自分でやるのは無理だという人は、WordPress移転代行サービスを利用するとよいと思います。
1サイトにつき、9,980円(税別)
SSL化済みサイトの移転は、追加で3,980円(税別)