私たちが普段何気なく使っている「おじ」さん、「おば」さんですが、漢字で書くとそれぞれ3種類もあって、それぞれに意味が異なります。
伯父・叔父・小父、伯母・叔母・小母に優劣があるわけではありませんが、自分から見たときにどういう関係にあたるかによって充てる漢字が違ってきます。
これらを漢字で書く場面として思い付くのは、結婚式の席次があります。日常ではそんなに使う場面は多くはないかもしれませんが、知識として知っておいて損はないと思いますので、これらの違いをご紹介します。
1.違い
伯父
自分から見て父母の兄にあたる人を「伯父」と書きます。
叔父
自分から見て父母の弟にあたる人を「叔父」と書きます。
小父
よその大人の男性を「小父」と書きます。(例:近所の小父さん)
同様に、
伯母
自分から見て父母の姉にあたる人を「伯母」と書きます。
叔母
自分から見て父母の妹にあたる人を「叔母」と書きます。
小母
よその大人の女性を「小母」と書きます。(例:駄菓子屋の小母ちゃん)
2.応用
では、伯父さんの配偶者(妻)はなんというのでしょうか。
叔父さんの配偶者(妻)は?
伯母さんの配偶者(夫)は?
叔母さんの配偶者(夫)は?
これらも自分から見たおじ・おばに対応した漢字が充てられます。
- 伯父の配偶者(妻)・・・(義理の)伯母
- 叔父の配偶者(妻)・・・(義理の)叔母
- 伯母の配偶者(夫)・・・(義理の)伯父
- 叔母の配偶者(夫)・・・(義理の)叔父
さて、ここで義理のおばが自分の父親より年下だった場合はどうなるのかという疑問が沸いてきませんか?
つまり、自分から見て父親の兄(年長者)が「伯父」、その伯父の妻が父親より年上であれば「伯母」でも違和感ありませんが、父親より年下の場合でも「伯母」だと少し違和感ないですか?
結論としては、義理のおばの年齢は関係ありません。父親より年下だろうが、「伯父」の配偶者(妻)なら「伯母」と書きます。
叔父の妻、伯母の夫、叔母の夫も同様です。
伯:父母の兄または姉、およびその配偶者
叔:父母の弟または妹、およびその配偶者
まとめ
【父母の兄弟の場合】
伯父・・・自分の父親または母親の兄 叔父・・・自分の父親または母親の弟 伯母・・・自分の父親または母親の姉 叔母・・・自分の父親または母親の妹 |
【義理のおじ、おばの場合】
(義理の)伯父・・・自分の父親または母親の姉の夫 (義理の)叔父・・・自分の父親または母親の妹の夫 (義理の)伯母・・・自分の父親または母親の兄の妻 (義理の)叔母・・・自分の父親または母親の弟の妻 |
※義理のおじ、おばの年齢は関係ありません。すべての判断基準は、自分の親の兄(伯)か、弟(叔)か、姉(伯)か、妹(叔)かということですので、覚えておきましょう。
【よその大人】
小父・・・よその年長の大人の男性 小母・・・よその年長の大人の女性 |