金華山は岐阜市の中心部にある標高329mの山です。頂上には、観光名所「岐阜城」や、リスと触れ合える「リス村」があります。頂上へはロープウェイを使っても行けますが、金華山には10もの登山コースがあり、歩いて登る人もたくさんいます。小さな子供から元気な高齢者の方まで、男女関係なく登山を楽しんでいます。
それぞれの登山コースは初級者から中級者、上級者となんとなく区分されておりますが、「めい想の小径(こみち)」は中級者、「馬の背コース」は上級者とされています。
今回は、金華山の登山コースのうち、「めい想の小径」と「馬の背コース」について、その注意すべき点とおすすめポイントをご紹介していきます。
1.めい想の小径は意外に危険!?
距離 | 2,300m |
所要時間 | 約60分 |
めい想の小径は金華山の北側の登っていくルートです。
入口は岐阜公園の北側(金華山ロープウエー乗り場より北、トンネルより南側)にあります。案内看板がありますので、案内に沿って行きます。
「めい想の小径」という名前から、のほほんとした簡単なコースの印象を受けますが、これがなかなかきついので初めて登る方は注意が必要です。
終盤にかけて岩場が続き危険
距離が長く、登り切るのに時間がかかる
登り始めから途中くらいまでは難所はあまりなく、その名の通り「めい想の小径」らしいと思います。ただ、途中から徐々に登りづらい箇所が増えてきて、終盤にかけては岩場が続き登るのが結構大変です。
また、登山コースの中では一番距離が長く、小さな子供、高齢で体力のない方だと途中で心が折れてしまいます。ゴール付近は急になっていますので、気を付けましょう。
これらの事情を知らずに、小さい子供と登るとえらい目をみます。実は私も子供が3歳くらいのときに「めい想の小径」を一緒に登って、大変な思いをした経験があります。子供は疲れて途中から歩かなくなり、抱っこして登る羽目になりました。抱っこして登るには非常に危険な箇所もあります。小さな子供には難しいコースですので、幼児~小学校低学年くらいの子は「七曲り登山道」がおすすめです。
所々に偉人の名言が掲げられている
絶景ビューポイントが複数ある
登り切ったときの達成感が半端ない
ゴールから岐阜城が一番近い
魯迅、親鸞、ガリレオ・ガリレイの名言が書かれた看板が3箇所あります。探してみてください。
絶景ビューポイントがいくつかあります。
金華山の北側を登りますので、眼下に清流長良川が見えます。あまりの絶景に疲れが一気に吹き飛びます。ただ、結構上の方(スタートからの距離約1,700m以上)までいかないとビューポイントはありませんので、頑張って登って行きましょう。
距離が長く時間がかかるため、登り切ったあとの達成感は半端ありません。個人的な感想ですが、七曲り登山道(初級者)や百曲り登山道(中級車)ではここまでの達成感は味わったことがありません。登り切ったところには、小さな「金華山御嶽神社」がありますので、拝んでおきましょう。
ゴール付近には岐阜城がそびえ立ち、ベンチで休憩しながらすぐ下から岐阜城を見上げることができます。岐阜城の楼上には展望台がありますので、是非登って一番てっぺんからの景色を楽しんでみてください。
2.馬の背コースは難所だらけ!?
距離 | 1,100m |
所要時間 | 約30~40分 |
金華山の登山コースの中で一番難しいと言われているのが「馬の背コース」です。
登山コースの入口は、めい想の小径の入口と同じです。岐阜公園の北側(トンネルより南側)にあります。途中の「丸山」(旧伊奈波神社伝承地)というところで馬の背コースに枝分かれします。
頂上まで直線に近い道のりで結ぶため、距離も短く早く登ることができます。その分、危険な箇所が多いということです。
幼児ははっきり言って無理
体力に自信のない人(高齢者含む)は止めておきましょう
両手を使う(トレッキングポールは邪魔)
下りはもっと危険
馬の背コースの看板には、赤字で大きく「老人・幼児には無理です」と書かれています。
今の時代、元気な高齢者の方もたくさんいますので、一概に無理とは言い切れませんが、岩場が続く道なき道を歩くといった感じのところもたくさんあります。なので、高齢者に限らず、足腰の弱い人、体力に自信のない人は馬の背コースはやめておいた方が無難です。
また、両手を使って岩場を登ったりしますので、トレッキングポールなどは逆に邪魔になると思います。
登りより、下りの方が危険です。岩場を下りて行くわけですからね。馬の背コースで下る場合はくれぐれも慎重に下りてください。
いち早く登れる
上級コースを登ったという満足感
距離が短く直線的なため、登る時間は短いです。とにかく早く登りたいという人にはおすすめです。ただ、くれぐれも気を付けて登りましょう。
また、馬の背コースに初めてチャレンジされる方は、登り切ったあとに、上級者コースも制覇したという満足感に浸れます。私も初めて登ったときは「登ったったぞ!」という満足感でいっぱいでした。
なお、馬の背コースには、めい想の小径のような絶景ビューポイントはありません。足元をしっかり見ながら、ひたすら登ってください。
3.金華山登山の共通事項
服装・靴
夏場は暑いので、それなりの軽装でも構わないと思いますが、靴はしっかりとした歩きやすい運動靴を履いていきましょう。
特に雨が降ったあとなどは落ち葉が濡れて滑りやすくなります。また、地面には石がたくさんある道も歩かなくてはいけません。サンダルは絶対にやめておきましょう。
持ち物
金華山登山は一年を通して楽しむことができます。
夏場は暑くなるのでタオルが必須です。
また水分補給のため、ドリンク(お茶、スポーツドリンクなど)を持っていくとよいと思います。
虫よけスプレーで虫対策もしておくとよいでしょう。
まとめ
「めい想の小径」も「馬の背コース」も最初の入口は同じです。途中で枝分かれしますので、枝分かれポイントをしっかり確認しておきましょう。私は馬の背コースを登ろうと思ったのに、めい想の小径を登ってしまったという経験がありますので、注意してください。
どちらのコースも登り応えはありますので、難しいながらも楽しめると思います。
くれぐれも気を付けて登山を楽しんでください。