ホタルを見に行こうと思ったら、いつの間にかホタル観賞の時期が過ぎていたという経験はしたことありませんか?私はよくあります・・・子供にホタルを見せてあげようと思っていたら、あ~もう終わっていたということが何度かありました。
これはホタルが見られる時期と関係しています。つまり、ホタルが見られる季節が梅雨の時期と重なること、しかも鑑賞できる時期は短いことが原因です。
ホタルが見られる時期や場所、気象条件などについて、もう少し掘り下げていきたいと思います。
1.ホタルが見られる時期と場所
ホタルの種類によって多少違いがあります。
日本でよく見られるホタルはゲンジボタルとヘイケボタルという種類です。
少し、ゲンジボタルとヘイケボタルの違いを整理しておきます。
ゲンジボタル | ヘイケボタル | |
分布 | 本州・四国・九州 | 日本全土 |
食べ物 | カワニナ | タニシ・モノアラガイ |
生息場所 | 河川 | 水田・池・湿原 |
成虫の大きさ | 1.5~2cm | 1cm |
模様 | 背に十字線 | 背に一本線 |
鑑賞時期 | 5月~7月 | 6月~8月 |
飛び方 | 曲線的 | 直線的 |
【鑑賞時期】
地元のホタル観賞スポットで生息しているホタルがどの種類かによって、鑑賞できる時期が多少異なります。
また、地域によっても誤差があります。ホタル前線は南の暖かい地域から見られはじめ、徐々に北上していきます。
ホタルの出現情報はWeatherNewsのホタル前線で確認してみてください。
ホタルが出現しはじめてから、半月後くらいがピークと言われています。
ゲンジボタル ➡ 5月~7月
ヘイケボタル ➡ 6月~8月
「ホタル ○○」(○○は地域名)で検索してみましょう。
【生息場所】
ゲンジボタルとヘイケボタルでは、生息場所が異なります。
ゲンジボタルは河川の中でも水が綺麗な場所、いわゆる清流に生息しています。
これに対して、ヘイケボタルは水田や池、湿原など多少汚れた場所でも生息できます。
鑑賞している場所によって、今見ているホタルがゲンジボタルなのか、ヘイケボタルなのかある程度判断できますね。
2.ホタル鑑賞ができる条件
ホタル観賞の醍醐味はなんといっても、無数に飛び交うホタルによって放たれる光の競演でしょう。
その一番美しい光景が見られるには、いくつかの条件が揃う必要があります。
そもそもホタルが美しい光を放つのは、オスがメスに求愛をしているんですね。
求愛する方のオスには発光器が2つあって、一定のリズムで大きな光を放ちながら水辺を飛び回ります。
一方メスの発光器は1つで、葉っぱにとまった状態でオスの求愛に反応するように不定期に光ります。
夜7時~9時の時間帯
ホタルは夜3回求愛活動をします。
1回目:19時~21時
2回目:23時前後
3回目:2時前後
通常大勢の人は19時~21時に見に行くと思いますので、23時ころは人が少なくて穴場かもしれませんね。
曇りで月明かりがないこと
月明かりによって周りが明るくなると、オスのホタルは自分を美しく見せることができません。雲がかかっていて月が隠れている方が、より活発に求愛活動をはじめます。曇りの日が狙い目です。
風がないこと
風があるとホタルも飛びにくいですよね。ホタルは飛んで光を放つことで求愛していますので、飛びにくい日は葉っぱの裏や岩場の陰で休んでいます。
したがって、雨の日もほとんど飛びません。求愛活動に適した日のために力を蓄えているのでしょう。
雨上がりで湿度が高いこと
寒い日はホタルは活動しません。雨上がりなど湿度が高く蒸し暑い日によく見られます。雨の日に休んで蓄えた力を雨上がりに爆発させるのでしょう。
3.ホタル観賞で気を付けること
ホタルの求愛活動の邪魔をしないことです。
写真のフラッシュを絶対にたかない
月明かりの光でさえ、求愛活動の邪魔になります。フラッシュの光なんていうのは言語道断ですね。
ホタルを捕まえて持ち帰らない
ホタルの寿命は成虫になってから1~2週間といわれています。その短い間に一生懸命求愛して子孫を残そうと頑張っているわけです。温かく見守りましょう。
まとめ
ゲンジボタルは5月~7月、ヘイケボタルは6月~8月となっていますが、日本の南の地域で出現してから北で出現する時期なので、実際お住まいの地域で見られるのはそのうちの2週間くらいしかありません。
その時期を逃したらまた来年ということになりますので、しっかりとホタル前線を確認しておきましょう。
そしてホタル観賞には、曇りで月明かりがなく、風が吹いておらず、雨上がりなど湿度が高い日の夜7時~9時の間がおすすめです。