2019年大晦日の紅白歌合戦。
今年の目玉のひとつは、美空ひばりさんをAIで蘇らせるというもの。
私が紅白を見た感想としては、違和感しかないということです。
同じ気持ちだった人は結構大勢いるんじゃないでしょうか。
私が違和感を覚えた理由は以下の3点です。
1点目、美空ひばりって需要あります?
2点目、AIまで使って蘇らせるって、いつまで美空ひばりに固執してるの?
3点目、美空ひばりに似てました?
私は美空ひばり世代ではありませんので、美空ひばりさんのことをほとんど存じ上げません。
たまに映像で「川の流れのように」をテレビで見るくらいです。
ですから、美空ひばりファンの方はこの記事で気分を害されるかもしれませんが、決して美空ひばりさんを批判するものではないということにはご留意願います。
それではもう少し詳しくみていきたいと思います。
1点目、美空ひばりって需要あります?
冒頭にも書きましたが、私は生前の美空ひばりさんを存じ上げません。
没後30年ということですから、私が小学5年生くらいのときにお亡くなりになっています。
もちろん、私の親世代はズバリ美空ひばり世代で、絶大な人気があったと思います。
私の親も、美空ひばりさんの代表作「川の流れのように」をよく歌っていた記憶はあります。
でも今は平成を通り越して「令和」ですよ。
10代、20代、30代の人は「美空ひばり」という名前は聞いたことがあっても、ほとんど詳しく知らないんじゃないでしょうか。
紅白で美空ひばりの歌を聴きたいと思う人はどのくらいいるんでしょうかね。
なぜ美空ひばりさんをAIにしてまで、紅白に出場させようと思ったのか。没後30周年だから?まったく意図が分からなかったですね。
少なくとも、現役の活躍しているアーティストを選んで欲しかったと思います。
地道に頑張っていて、紅白に出たらブレイクしそうなアーティストっていっぱいいます。そういうアーティストにチャンスを与えてほしいなぁとつくづく思いましたね。
2点目、いつまで美空ひばりに固執してるの?
紅白でAIが歌った「あれから」という曲は初めて聞きましたが、AIの違和感しか覚えなかったので、どういう曲だったかまったく頭に入っていません。
私が存じ上げている美空ひばりさんの曲は「川の流れのように」だけです。
確かにいい歌で、後世に残すべき曲のひとつだと思います。昭和の歌姫というくらいなので、「あれから」も含めて、他にもいい曲はいっぱいあるのでしょう。
そういう名曲は聴き継がれていくべきです。
しかし、亡くなった本人をAI化までして公共の電波で流すのは、どうなのかって思いますね。いつまで美空ひばりに固執してるのって思ってしまいます。
昔の曲は、昔の映像で流すからいいんですよ。
美空ひばり世代の方も、その映像を見ながら懐かしむんですよ。
現代の技術が発達したからと言って、本物そっくりのAIを作り上げてそれに歌わせるってちょっと気持ち悪さを感じますね。
名曲を後世に引き継ぐ手段は、昔の映像を流したり、他の歌手がカバーするっていう方法だってあるんです。
今回の演出を見て、美空ひばりのAI化で何か一儲けしようとしているじゃないかって邪推してしまいますね。
3点目、美空ひばりに似てました?
紅白を妻の実家で見ていたんですが、美空ひばり世代の義理の母が一言
「全然顔が似てない!」
生前の歌っている姿の美空ひばりさんの写真がワイプで出ていましたが、私もはっきり言って似てないと感じましたね。
義理の母いわく、声は美空ひばりさんの声だったようです。(僕は詳しく知りませんので)
声まで似てなかったら致命的ですが、今の技術を駆使して声は蘇らせることができたと。
ただ、歌声だけなら
「昔の映像でよくないか?」
と疑問を抱いたわけです。
途中、AIの美空ひばりが再現された声で視聴者に話しかけるシーンがありましたが、話しかけられて嬉しかったですか?
相当なファンは嬉しかったかもしれませんが、おそらく大勢の人はなんとも思わなかったか、なんとなく気持ち悪さを感じたんじゃないでしょうか。
今回の演出は、AIの技術を披露したかったのかなんなのかよく分かりせんが、顔についてはいまいち、AIの技術ならもっと似せれたんじゃないかというのが素直な感想ですね。
まとめ
終わったあとに上沼恵美子さんが、蘇ったようで素晴らしかったみたいな趣旨のことをおっしゃっていましたが、なんか歯切れの悪さも感じましたしね。
さすがに毒舌の上沼さんでも、あの場で毒舌を出すわけにもいかないでしょうけど、なんとなく本心じゃないコメントのような気がしました。(※あくまで私の感想です)
AI化してまで美空ひばりさんを蘇らせることが、本当に本人が望んでいることなのか、関係者のエゴなのか。
その辺はよく分かりませんが、私は後者のような気がして、今回の紅白の演出には違和感しか残りませんでした。
皆さんはどうでしたか?